TVA『あそびにいくヨ!』放送記念【神野オキナ】作品のススメ

好評放送中のTVアニメ『あそびにいくヨ!』で初めて「神野オキナ」という作者さんに触れた方向けに贈る読んでおくと『あそびにいくヨ!』がより楽しめるヨ! ってな作者&別作品紹介です:D

前置き 神野オキナ作品の特徴って?

強い美女と気弱な少年

あそびにいくヨ!」でも顕著ですが、登場する女性キャラたちは「強い」…戦うための力をもった存在として描かれる傾向があります。
それは物理的な戦闘力であったり、優れた頭脳だったり、政治力だったり、超常的な何かであったりと様々ですが、よくある「ただ守られる無力な存在」ではないことが大半です。

そしてそんな彼女たちに対する主人公役の男の子たちは、線の細い、オタク気質なキャラクターとして描かれることが多いです。下手すると彼女たちに「守られる側」である場合すらあります。騎央くんとかは典型ですね。
ただ、そこで終わらないのが神野作品の男の子。守られることを良しとせず、彼女たちに負けないよう、彼女たちを守れるよう努力を重ねていきます。

そんない女性と気弱な少年の描く様々な「ボーイ・ミーツ・ガール」が神野作品の特徴のひとつと言えるでしょう。
ひと言でまとめるならば「頼りになるお姉さん×気弱な美少年」なシチュ好きにはたまらんわけです<ぶっちゃけ過ぎだ

沖縄

作者さんが沖縄生まれ、沖縄在住ということもあって、沖縄が舞台となる作品も多いです。
あそびにいくヨ!」もそのひとつですね。
日本であっても一種独特の場所ですので、描写される風俗や文化感なども内地の人間には目新しく映る面も多く、楽しみのひとつです。
また「米軍」や「軍事」というもの対する意識がなんというか「近い」のも特徴かと。

マニアなネタ

アニメ版第四話は早速「中野ブロードウェイ」が登場しましたが、細かくマニアな小ネタが織り込まれているのも楽しみなところですね。
軍事系は私が詳しくないのでよく分からないのですが、アニメやら邦画やら特撮やらのネタがちょくちょく顔を出すので、そういうのを探していくのも楽しいところです。

エログロ

あそびにいくヨ!」は「人死に無しのお気楽モノ」と第一巻巻末で宣言された上で、続いてきておりこの項目で挙げる要素は控えめ…というか皆無に等しいのですが「神野オキナ」を語る上ではやはり避けて通れないので触れておきます。
上記のような「宣言」が出ることから察して戴けるとは思いますが、「あそびにいくヨ!」の不殺っぷりは「例外」です。本来はわりとバンバン人死にが出ます。
なので、あそびにいくヨ!の雰囲気を念頭に下手に手を出すと…という面もあり注意が必要です。
ま、「あそびにいくヨ!」以降、例外のパターンも増えましたけれどね。

あとエロですが、色々なレーベルで作品を発表されていることもあり、作品によってはがっつりと濡れ場が存在する場合もあります。
近作では「リカバイヤー-奪還者-」が顕著でしたね。「刃の王」もややエロか。新書だしね。
共同で作業されている中笈木六先生や由麻角高介先生はナポレオン文庫や二次元ドリームノベルズで書かれてたりもしますしね。
……ええ賢明な皆さんにおきましてはどうぞお察しください
私は両先生とも好きですよ:D

別作品間でのクロスオーバー

はい、ここが書きたくてこの記事書いてますよ:D
神野オキナ作品のもう一つの大きな特徴がこれです。
各シリーズの出来事は平行世界上で起きているということのようで、ある作品に登場したキャラが別の作品に顔を出すということがかなりの頻度で発生します。
登場キャラの程度は様々ですが、たんなるファンサービス的顔見せ的な場合もあれば、がっつりと本筋に絡んでくる場合もあります。
で、「あそびにいくヨ!」は作者さんの最長シリーズということもあってか、他作品からのゲストキャラが多数登場しています。
…ということで、他の作品も読んでおくとそのあたりでニヤニヤ出来るよ!!っていう前置きでした(長げーよ

では以下、「あそびにいくヨ!」と絡めて読んでいくと面白い別シリーズ作品を紹介です。

●南国戦隊シュレイオー(全3巻)

ソノラマ文庫で刊行されていたシリーズ。
あそびにいくヨ!」と同じく沖縄を舞台にした「シュレイオー・チーム」VS「謎の敵ロボット」な巨大ロボットSFオカルトバトルモノ。
沖縄を舞台にしたラブコメ&バトル&政治…っと「あそびにいくヨ!」を彷彿とさせる面も多い作品です。
また本作品に由来する一部の登場人物が「あそびにいくヨ!」にも登場しています。

ただし、現在は絶版となっているため、残念ながら入手は困難です。

●うらにわのかみさま(全4巻)

HJ文庫
沖縄を舞台に、「神」と「神を目指すモノ」たちの代理戦争に巻き込まれた主人公たちボーイミーツガール。
周辺事情は多々あれど、基本人死にのないラブコメメインな物語、「あそびにいくヨ!」にも登場するとある人物ががっつりと本筋に絡んでいたり、逆に「あそびにいくヨ!」でもこの作品で登場した存在たちがちらちらと登場中。
ただし、このあたりは少なくとも今回のアニメ版では行き着きそうにないですが。
女性キャラが主人公なのもやや珍しいところです。「とらたん」はアシストロイド同様和む存在ですぞ:D

うらにわのかみさま(1) (HJ文庫)

うらにわのかみさま(1) (HJ文庫)

うらにわのかみさま 2 (HJ文庫)

うらにわのかみさま 2 (HJ文庫)

●ぷりんせす・そーど!(全5巻予定)

GA文庫。現在第四巻まで発売中。次巻で完結とのこと。
現代を舞台に、ファンタジー異世界からやってきたエルフ耳のお姫様のために女装というか性転換して戦うことになる男の子なお話。
こちらもラブコメメイン、シリアス面はあれど、人死には出ない作品です。
あそびにいくヨ!」との関わり合いはかなり薄めですが、ちらほらと見覚えのある人の影が見える作品です。チビバル可愛いよチビバル。

ぷりんせす・そーど! 1 戦うサツキとプリンセス (GA文庫)

ぷりんせす・そーど! 1 戦うサツキとプリンセス (GA文庫)

ぷりんせす・そーど! 2 戦うサツキとヴァルキリー (GA文庫)

ぷりんせす・そーど! 2 戦うサツキとヴァルキリー (GA文庫)

ぷりんせす・そーど! 3 戦うサツキと恋の道 (GA文庫)

ぷりんせす・そーど! 3 戦うサツキと恋の道 (GA文庫)

ぷりんせす・そーど! 4 戦うサツキと悪夢の日 (GA文庫)

ぷりんせす・そーど! 4 戦うサツキと悪夢の日 (GA文庫)

疾走れ、撃て!(1〜4 以下続刊)

あそびにいくヨ!」と同じくMF文庫Jで刊行されているシリーズ。
異世界からの侵略者との戦争状態にある日本を舞台にした軍隊ラブコメモノ。
「戦争」はやってるものの、学園モノ的な要素も強く、人死には当然ありますがあまり表だって無い感じかな?
あそびにいくヨ!」との関係は出しにくいよなぁと思ってました、最近まで…:D

疾走(はし)れ、撃て! (MF文庫J)

疾走(はし)れ、撃て! (MF文庫J)

疾走(はし)れ、撃て!〈2〉 (MF文庫J)

疾走(はし)れ、撃て!〈2〉 (MF文庫J)

疾走(はし)れ、撃て!〈3〉 (MF文庫J)

疾走(はし)れ、撃て!〈3〉 (MF文庫J)

疾走れ、撃て 4 (MF文庫J)

疾走れ、撃て 4 (MF文庫J)

●虚攻の戦士(全3巻)

GA文庫異世界からの侵略者と、前世での因縁から彼らと戦うために集結した人々の戦い!!という感じの物語。
ボーイミーツガールではあるものの、かなりハードな展開と物語で進行するお話です。
あそびにいくヨ!」との関係は特に見いだせませんが、多元世界論的な部分をがっつりと取り扱った作品ですし、ハードな方の「オキナ節」的なものを知るには最適なシリーズかと。何よりちゃんと完結しているし!!(汗

●リカバイヤー[奪還者](上下巻)

幻狼ファンタジアノベルス。今回の記事の中では唯一の新書サイズシリーズです。
邦人救出を専門とする個人PMCを主催する美少年が出会ったもの、それは美しくも恐ろしい「亜神」と呼ばれる人外の存在だった。そして少年は否応なく彼らとの戦いに巻き込まれていく…という感じのお話。
エログロ満載で個人的にはオキナ節絶好調!!って感じで好きなシリーズですね:D
あそびにいくヨ!」との関係はこれまた薄めですが、ちょこちょこと関連する要素が匂わされていたりします。
「虚攻の戦士」の路線でかつ「あそびにいくヨ!」では味わえない面を求めるなら質・量共に最適かと。

まとめ

とまあ、取り留めもなくざっくりとまとめてみましたが、少しでも参考になれば幸いです。
今回は触れていない作品もまだまだあったりするわけですが「あそびにいくヨ!」のアニメ化という絶好の機会にあわせてファンとして、もっと注目されて欲しいねーとな。